あなたも、わたしも、みんな「あまのじゃく」?
子どもの頃、僕は母から「1日ゲームは30分までだよ」と言いつけられていましたが、約束の時間を超えてもゲームを続けていたことがしょっちゅうありました。
もちろん、そのまま続けるとお叱りをうけるので一度しまうふりをして、押し入れに収納されている布団に包まりながら目を盗んで続けていました。(目を悪くするので真似しないでください)
なぜか隠れてプレイしたときの方が、普通にゲームをプレイするときよりもドキドキしたものです。日本人によく知られる「鶴の恩返し」も、約束事を破ってしまうという意味では同じです。
女性に見ないで欲しいとお願いされたのにも関わらず、翁は部屋を覗いてしまいました。
さらに最近ですと、コロナ禍のために緊急事態宣言が発令され、外出の自粛が求められています。
法的な罰則こそ設けられてはいないものの、「自粛ムード」という制限下で外出できない状況は誰でもフラストレーションが溜まったことでしょう。
このことから人には禁止されるほど、その禁に対して抗いたくなる欲求があるようです。
これを「心理的リアクタンス」と呼びます。
自分のことは自分で決めたい
「リアクト」は反発を表す言葉です。
他人からの制限とはすなわち「自分への否定」と捉え直してしまう傾向があるそうです。そこから強い反発が生まれるのです。
これはあくまで私見に過ぎませんが、「自分の自由選択の権利が侵害」されたと心の奥底で思ってしまうのではないでしょうか。
誰だって、強制や束縛をされるのは嫌でしょうからね。
(好き好んで縛られるのが好きな人は例外です)
禁酒や禁煙も、奥さんから言いつけられるよりも、自分で決めた方が長続きすると思いませんか?
その心理現象が働く事例
制限されるほど気になる。
これが心理的リアクタンスと前述しましたが、それを使った事例を紹介します。
- 袋とじにする
- 視覚的に「見えない」という制限をうけたことでかえって中身が気になる
- 年齢制限がある
- アメリカで制作された「カリギュラ」という映画が、残虐なシーンが多数含まれるという理由で上映禁止となったが、それゆえに後日大ヒットとなった
- 心理的リアクタンスの典型例として「カリギュラ効果」と呼ばれる
- 品薄で手に入りにくい
- 購買機会が制限されることで、かえって購買意欲が高まる
(最近ですと、PS5でしょうか)
- 購買機会が制限されることで、かえって購買意欲が高まる
Twitterの新機能「フリート」
2020年11月にTwitterで追加された新機能である「フリート(Fleet)」は、通常のツイートとは異なり、タイムライン画面の上部のアイコンから確認することができますが、投稿から24時間が経過すると消えてしまいます。
これもある意味「制限期間」が設けられていることにより心理的リアクタンスを誘導していると言えなくもないのではないでしょうか?
ちなみにフリートの画像は京都で撮影しました。このおそばと一緒に湯葉丼も注文したのですが、思ったよりボリュームがあったのですっかり満腹になりました。
たいへん美味でございました。また行きたい…。
最後に少し脱線しましたが、以上「反発の心理」のお話でした。
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